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データの意義が「記録」から「道標」に変わりつつある現代

ビジネスの複雑化・専門領域の細分化が進む今日、あらゆる企業・業界で、部門や専門領域を跨いだ協業体制が求められています。
こうしたビジネス環境の変化は、「データ」にまつわる実務の意義も、変えつつあるように思われます。

かつて、企業のIT活用が主に「情報システム」の領域にとどまっていた頃、データはいわば「履歴の蓄積」にすぎず、その実務も「失われないこと」や「必要なときに取り出せること」といった、管理のための要件にとどまるのが一般的でした。

しかし現在、データがもつビジネス上の意義は、たんなる「振り返りの記録」ではなく、「これからどう動くべきか」を示す道標へと変質しつつあります。

現代のデータ活用の主戦場

  • どの数値を重視するのか(KPI):
    • 売上、LTV、離職率など、意思決定を左右する成果指標を定義し、計算・測定をする
  • どのデータが共有され、どのデータが隠れているか(BPR):
    • 業務の滞留、属人化、ボトルネック、チーム間の摩擦といった、「見えにくい問題」を発見する
  • どの課題が経営会議に上がり、どの情報が現場で止まっているか(IR):
    • なぜその判断をしたのかを記録し、説明可能な状態に保つ
  • 過去実績を用いた、未来にむけた改善(PDCA):
    • 人間の行動履歴やシステムログを、ただ保管するだけでなく、AIに取り込んで”再利用”する
    • 新たな施策や戦略を、データを用いて評価し、検証し、改善する

適切に設計されたデータは、組織がどのように考え、どのように判断し、どこに向かおうとしているのかを映す「鏡」となります。
また、組織の意思決定の癖や、部門間の関係性、ひいてはガバナンスの状態をも反映します。

なぜデータ活用はうまくいかなくなるのか

しかし一方、多くの企業で「データ活用が進まない」「DXが形骸化する」といった問題が起きるのは、技術の不足よりも、データの扱い方が特定の立場に偏っているからです。

  • インフラエンジニアが中心に場合:
    • データ基盤はサーバーやセキュリティの問題として扱われ、「守ること」が優先されます。その結果、ビジネスで使うための柔軟な加工や、意思決定に必要な再構成が後回しになりがちです。
  • プログラマーが中心になる場合:
    • データはコードで操作する対象となり、処理の中身はブラックボックス化します。何がどこから来て、どう加工されているのかが見えなくなり、非エンジニアにとっては「何がどのように管理されているのかがわからない」状態になっていきます。
  • 企画・管理部門が中心になる場合:
    • 使い慣れたツール(典型はExcelやスプレッドシート)が中核となり、短期的な業務改善は進んでも、長期的なデータ戦略やシステム全体の整合性が失われていきます。

いずれかが「間違い」なのではなく、どれか一つが「唯一の正解」として採用される構造が問題なのです。

AIと人間が混在する、意思決定の”見えない力学”

しかも現代では、ここにAIまで加わり、役割分担は一層複雑化しています。

AI自身がプロンプト(つまり日本語)で制御可能であり、またAIにもプログラムを書かせることができます。それゆえAIは二重の意味で「誰でも自動化システムが作れる」社会を実現しました。

しかし、「とりあえずAIに投げれば何とかなる」という期待のもと、データの構造やデータの意味への考慮が不十分なまま生成AIに処理を委ねた結果、新たな問題が生じるケースも増えています。

作る過程で考慮が不足しがちなのは、以下の二点です。

  • 仕組みのどこかで不具合が生じた際、プログラムの記述ミス・AIのハルシネーションいずれが原因か、事後で調査可能か
  • 適切にモジュール(部品)化され、「どこを変更すると、なにが変わるか」が明確になっているか

「誰でも高速でつくれる」技術が、ツールという資産をつくるか、はたまた管理不能な負債をつくるのかは、AIを活用する人々のリテラシーにかかっています。

私たちは「意味がわかるデータ」を設計する

だからこそ私たちは、データを「とにかく集める」「とにかく速くする」ことではなく、人やAIが、その意味を理解できる形に整えることを重視しています。

  • どのデータを保存し、どれを捨てるべきか
  • どの粒度が、意思決定にとって適切か
  • どこまでを自動化し、どこに人の判断を残すか

意味がわからなければ、システム上のトラブルや事故の発生しても、調査も振り返りも行えません。
また事象の説明がつかなければ、是正も再発防止もできません。

表層的な「動く仕組みづくり」の過程で、ガバナンスの空洞を生まないことが、業界ひいては社会全体に求められているとみるべきです。

技術と組織の課題が不可分一体になる時代、あなたは何に備えるか

弊社は意思決定の土台を整え、AIを含む関係者全員が同じ現実を共有できるよう、組織運営を支援しています。

個人のキャリア開発から組織の内部統制まで、データを通じて組織の内情をみつめたいと考える方は、お気軽にお問い合わせください。


協業・業務提携をご検討の方へ

また、協業・業務提携に興味をお持ちの方は、下記をご参照ください。


会社名合同会社インクルーシブソリューションズ
代表社員安部 航祐
設立2024年10月
事業概要(1) ガバナンス・内部統制の可視化
・業務プロセスや公開情報の整理・構造化
・データに基づく説明責任の整理・可視化
・組織運営の状況把握にむけたモニタリング支援
(2) データ基盤・情報アーキテクチャ設計
・業務要件に準拠したデータモデル・論理設計
・企業情報の統合およびデータパイプラインの整備・実装
・意思決定に資する分析基盤の構築・運用設計
(3) AI・検索エンジン(SEO)に対応した情報設計
・生成AI・検索エンジンによる情報抽出プロセスの分析
・検索エンジン最適化(SEO)・AI可読性を前提とした情報構造設計
(4) 一次情報に基づく広報・IR支援
・実務データに基づくコンテンツの企画・作成
・企業情報とIR資料の整理と開示
連絡先info★inclu-sol.com
※ご連絡いただく際は、★をアットマークに変更してください。